過去と他人は
変えられない
しかし未来と自分は
変えられる

株式会社あしあと様
代表取締役
松林  秀実 様

元々は商社勤務をされていた松林社長ですが、お母様を看取られた経験をきっかけに、約15年前から介護事業を始められました。右も左も分からない中でしたが、資格を取得しながら、まずは「介護を知る」ところからスタートさせ、今では松林社長が思い描く「介護のあり方」を体現されていらっしゃいます。絵画や読書がご趣味で、異業種の方との交流も大切にされながら、新しい視点や感性を取り入れ、常に自分を磨かれている社長です。

事業紹介

 介護保険事業の中の「有料老人ホーム」と「通所介護(デイサービス)」をされています。施設は、東谷山にある「あしあと弐番館」と、今年5月に騎射場に開設した「あしあと壱番館」を有しており、来年には紫原に新たな施設を開設予定です。今までの高齢者施設のイメージを覆し、年齢を重ねても高齢者の方が自分で街の空気を感じられるように、中心部に都市型の高齢者施設をつくりたいという社長の思いが込められています。また、「あしあと壱番館」は一階にクリニックがあり、施設の中で医療も介護も完結できるという未来の高齢者施設の完成形に近い施設です。その他、入居者との意思疎通に長けた高齢者を積極的に雇用(最年長80歳)したり、スタッフが働きやすい環境をつくるためにDX化にも力を入れています。

過去にあった危機とその克服

 新型コロナウイルスの発生は、精神的にも肉体的にも苦しく、これまでにない危機となりました。毎日感染者が出る状況で、従業員も罹患していき、スタッフもどんどん少なくなる中、罹患者ごとに防護服を着替え、除菌を徹底しなければならない日々が続き、社長は寝ずに働く日もありました。命を落とす方もいらっしゃり、新型コロナウイルスの恐ろしさに何度も直面しましたが、それでも、60歳以上の従業員の方が中心となって、感染者の対応に積極的に取り組んでくださり、そのおかげで全員で乗り越えることができました。

あしあと壱番館/デイサービス

社長が大切にされていること

 「『仕事』が『生きがい』なので、『ワーカホリック』ですね。最近は、ワークライフバランスやプライベートの充実が大切にされる時代ですが、そうではない人が一人くらいいても良いですよね。」と、笑いを交えてお話くださいました。また、社長は頭を使って働くということを大切にされており、その働きこそが、ゆとりや充実に繋がっています。

 そして、愛犬のアッシー君(5歳)とムーアちゃん(3歳)が癒しということで、非常に大切にされており、愛情に満ちた眼差しが印象的でした。

社長にとって経営とは

①顧客に喜ばれるサービスや商品を提供して、社会に貢献できているか

②働く従業員が幸せであるか

③高収益であるか

 この3つを完全にやりとげる経営者が良い経営者であると考え、経営の指針とされています。そして、「経営」=「日常」なので、息をするように、どのような時でも常に経営を意識し、脳を使い続けることで、年を重ねても、むしろアップデートしていると感じられています。

あしあと壱番館/居室

地元で頑張る若者へひと言

 努力すれば報われる?

 そうじゃないだろ。報われるまで努力するんだ。

インタビュアーの声

 今後ますます必要不可欠となる分野に正面から向き合い、社長自身の思いと理想を、楽しみながら実現されていらっしゃる姿が素敵でした。取材中も多くの格言をお教えいただき、常に未来を向いて、自分を高めていらっしゃる松林社長だからこそ成し得るものがあると感じました。