時代の変化に対応しつつ伝統を守り抜く、
100年企業を目指して

株式会社天文館むじゃき
代表取締役
前田 真吾 様

鹿児島県内の金融機関に10年間勤め、平成18年に株式会社天文館むじゃきへ入社。創業70周年の際に代表取締役社長に就任されました。就任当初は、18種類ある「氷白熊」を全て完璧に作れるよう訓練を積まれたり、工場のシステム習得に加え、店舗全体を見る役割を担ったりと様々な経験をされたそうです。元祖「氷白熊」を守り抜くという強い信念をお持ちの社長です。

事業紹介

 天文館のアーケード内に本店を構え、鹿児島の名物氷菓である「氷白熊」をご提供されています。最高で一日8000杯を売り上げたことも!特に大型連休や修学旅行シーズンには大勢のお客様がご来店されるため、繁忙日は社長自身も店舗に立っていらっしゃいます。

 そして2階の店舗では「氷白熊」だけでなく、地産地消にこだわったお食事を楽しむことができます。また、「氷白熊」の宅配や出張販売も行っており、全国どこにいても「氷白熊」を味わえます。

天文館むじゃき 本店

過去にあった危機とその克服

 飲食業に大打撃があったコロナ期間は、いつまで続くかわからない休業要請に不安を抱いておられました。多くの飲食店がテイクアウト業に取り組む中、正しい知識のない中でテイクアウト業に挑戦するのはリスクが大きいという社長のご判断で、テイクアウト業には挑戦せずにその他の販売に力をいれました。

 その結果、巣ごもり需要で家庭用の「氷白熊」の売上が伸び、コロナ化にもかかわらず、宅配部門において最高売上を達成されました。店舗での販売に加えて、宅配業や卸売業を行っていたことが良かったと実感されたそうです。

氷白熊と白熊アートカプチーノ

社長が大切にされていること

「会社を安定的に、良い状態で保っていくこと」

 冒険やギャンブル的な挑戦はず、120%成功するという確信があるものを実践する姿勢を大事にされています。しかしその一方で、飲食業は流行がどんどん変化していき、飽きられてしまう面もあるため、創業当初から受け継がれている「氷白熊」の作り方は変えず、その他の面で時代の変化に対応しながら、企業として少しずつ成長する努力を続けていらっしゃいます。

 飲食業界の中でも数少ない創業100周年という一つの区切りを迎えること、100年の節目までは社長として経営に携わっていたいという目標をお話くださいました。

店舗内の様子(グッズ販売)

社長にとって経営とは

「良いものを継続的に作り上げ、守り抜くこと」

 鹿児島の特産品として、「氷白熊」を衰退させてはいけないという社長の強い思いや熱量を、従業員の方にも同じように持ってもらえるよう、その熱量を言葉にして伝えることを大切にしておられます。

「よかルート」へひと言

 スキルアップの手段として、転職は当たり前の時代になっています。転職で得られるものは大きいと思いますので、自分の信念に従って突き進んでください。考えすぎずに、動いてみることも大事だと思います。

インタビュアーの声

「氷白熊」への熱い思いやこだわり等貴重なお話をお伺いすることができました。暑い夏を吹き飛ばすような元祖「氷白熊」を皆様もぜひお楽しみください!